私のスケート暦20年に合わせ2005年の
7月17日大安の日曜日にオープンしたFABRICですが、とうとう10年目に突入いたしました。
これも一重に、
FABRICを支持してくださっている皆様方のおかげ以外なにもございません。
KEEPitREAL9のリリースも終わり、10年目にしてやっと先が見えてきた次第でございます。
KEEPitREALなのですが、今回はフリースタイル・ストリート・ランページやプールまで幅広くスケートボードをご紹介できたのではないかと思います。
今までストリートやパークの撮影は何度もしたことがあるのですが、今回生まれて初めて
フリースタイルの撮影を行いました。
昨年の秋になりますが、いつもの新横でスケートしていると背の高い青年がとても器用にスピンしているのを見かけ、そのスタイルが1987年に見たプロスケーターのケビンハリス(ボーンズブリゲード)のように見え、気軽な感じで「ケビンみたいだね」と声をかけたところまさかのケビンハリスの弟子!
びっくりです、しかも住んでるとこがFABRICのすぐ近く、日本語ペラペラ!
後半にケビンが出てきます、さすがスピンの世界記録保持者だっただけありスピン半端じゃないですね。
ストリートなどは大体フィッシュアイレンズを使い、スケーターがプッシュしてからスタンスを整えるぐらいまではちょっと引いて、まあある意味スポットも見れるくらい適当に引きで撮って、時にはオープニングに使えるようにプッシュしてる時の顔面アップから入ったりとかもして、テラインに近づいてグッと踏み込んだあたりから、写真で撮ったらカッコよさそうな角度で寄ってフレームから大ハズレしてなければ使っちゃいます(私の場合はです)。
当初KIRシリーズは夜に強いHi8で撮影していたのですが、ハイビジョンになってからはインターレースならではの画像のズレが気になり置き撮りも多様しています。が、やはりカメラが手元で動いていないとシュールな映像になってしまいます。
フリースタイルは完全に未知の領域なので、どう撮影しようか固定で撮るか動いて撮るか私なりに考えたのですが、手の振りから体重の持っていき方まで全身が写るようにフィッシュで撮影することにしました。
そして今回フリースタイルを撮影してぶったまげました!
先に述べたようにストリートだったらプッシュしながらスタンス整えることもできるし、ランプならボトムで次のコーピングを狙いに行く時間が作れるのですが、このフリースタイルはデッキに足を乗せた瞬間から
いきなしMAX!
片足をテールに乗せたかと思ったら、いきなしポゴからの名前も知らないフリップからスペースウォークからのスピンしてから…プッシュなしでその場から永遠につないでいきます。
アドレナリンが
0から一気に100!撮ってる側も集中力MAX。
KEEP it REAL 9 Ryan Brynelson
一日限りの一発撮りです。このスピンしている時の手の感じ、まるっきしケビンハリス。
ラストトリックのスエパー?スエッパー?なんてボーンズのパーウェリンダーのパートで見たことあるぐらいで、生で見るの初めてです。しかもそこからポゴなんてさらに初めてではないでしょうか?びっくりしました。
ライアンは日本語も上手で日本食も日本語も大好き、というより日本が大好きで今勉強している日本語を使って仕事をしていきたいという志の持ち主です。

Protest skateboards Ryan Brynelson model
アパレルはKilian Martinからサポートされています
私は最近のフリースタイラーは全然知らなかったのですが、
Kilian超絶うまいですね!
話は大幅に脱線しますが、私が始めて見たプロスケーターが1987年の先ほどのボーンズブリゲードのデモなわけですが、その時のメンバーがスティーブキャバレロ・ランスマウンテン・ケビンハリス・エイドリアンディメインと言う強烈な面子でした。
その会場には1980年代、サンタクルーズからプロモデルを出した日本人のトヨダさんもいたわけで、氷川丸の船上に特設されたバーチカルの上からキャバレロが「Toyoda!」と声を掛けて一緒に滑っているのをバーチカルの一番近くで見ていました。
そのキャバレロが2013・2014年と連続で来日しています。
ホットロッドの
KUSTOM KULTURE CITY6という小田原で開催されたイベントでの来日です。
そのとき誰も突っ込まなかったのですが、キャバレロの着ていたTシャツが北斎の東海道五十三次!

2013 CAB 小田原城の松の木をバックに目線をくれるキャバレロ氏
まさに東海道の小田原城二の丸で、あのスティーブキャバレロが北斎着てスケートですよ!
なんとも粋なはからいではございませんか!

2014 CAB
そして今年はメットが日章旗!
言ってる意味分かります?
日本人より日本人!
さらにその会場に
トヨダさんがふらっとご来場!
誰だか分からない人は「Mitugu Toyoda」で検索してみてください。サンタクルーズのデッキが出てくるはずです。
まさか40過ぎて、20数年前に見たスーパースター達と一緒にスケートできるなんて
夢のまた夢。
最高です!スケートしてて良かった!
話はライアンに戻しますが、撮影の帰り道「学校が終わったら、一回カナダに帰る」という話や日本人とカナダ人の若者の将来に対する意識の違いや「資格を取って、翻訳やスケートにかかわる仕事がしたい」などの心構えを聞いたうえで「FABRICのライダーとしてカナダにも日本のスケートを紹介したり、撮影やデモなどに参加していきたい」と言ってくれたので、こちらもそんな明確な志を断る気持ちは一切ございません。
しかもプロデッキが思いっきり日章旗、
こちらこそよろしくお願いします。
それよりなにより私のスケート暦もFABRIC10年目と同時に30年目に突入したわけですが、29年間スケートすると大体のトリックも「あーそんな感じね」ってなるのですが、ライアンがやってることは
全部できない。